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【レビュー】オレンズネロは会計士受験生の救世主か?再挑戦で分かった本音

目次

はじめに:僕が再び、3,000円のシャーペンに手を伸ばした理由

引用:ぺんてる株式会社

最近、YouTubeチャンネルの「有隣堂しか知らない世界」にハマっている。書店員の方々が、文房具の奥深い世界を愛情たっぷりに語る姿を見ているうちに、高校時代に燻っていた文房具熱が、静かに、しかし確実に再燃し始めているのを感じていた。

公認会計士の勉強を始めてからというもの、僕の筆記具は三菱鉛筆のジェットストリームか、たまに気分転換で使う万年筆がメインだった。滑らかな書き心地は気に入っている。でも、一つだけずっと心のどこかに小さな棘のように引っかかっていたことがあった。それは、「問題集や答練に書き込むときに、消せないのが不安」という、些細な、でも無視できないストレスだ。

もちろん、後から見返すために、実際には書き込みを消すことなんてない。それでも、「再度、まっさらな状態で解きなおすときに消せない」という事実が、無意識にペンを走らせる勢いを鈍らせ、思考の自由を奪っている気がしていた。間違えることを恐れて、大胆な試行錯誤ができていないような感覚。

かと言って、パイロットのフリクションを使ってみたこともあるが、どうにもインクの薄さが好きになれない。濃く、ハッキリとした文字で、自分の思考の軌跡を紙に刻みつけたい。このこだわりは、どうしても譲れなかった。

そこで、僕の頭に浮上したのが、シャーペンという原点回帰の選択肢。そして、数あるシャーペンの中でも特別な存在感を放つ、ぺんてるの「オレンズネロ」だった。

実は、オレンズネロには苦い思い出がある。学生時代、その革新的な機能とデザインに惹かれて0.4mmモデルを買ったはいいものの、独特のガイドパイプが紙に擦れる「カリカリ」という感覚がどうにも気に入らず、半年も経たないうちに売ってしまったのだ。

「一度失敗したシャーペンに、また3,000円も出すのか?」

普通ならあり得ない選択だ。僕の中の冷静な部分がそう囁く。でも、文房具好きの僕のもう一人の人格が、こう反論するのだ。

「あの独特の書き味は、細い芯径が原因だったんじゃないか? 0.5mmの芯径にして、さらに柔らかい4Bの芯を使えば、あの不満は解消されるかもしれない

そして、もしその仮説が正しければ、オレンズネロの持つ唯一無二の機能が、僕の勉強効率を劇的に上げてくれるかもしれない。これは、試してみる価値のある「投資」ではないか。

そんな思いで、僕は再びオレンズネロの0.5mmモデルを購入した。これは、僕が一度見限ったシャーペンとの、再挑戦の記録である。

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そもそも「オレンズネロ」って何がすごいの?

引用:ぺんてる株式会社

本音レビューの前に、このシャーペンがなぜ「特別」なのかを簡単に説明したい。オレンズネロは、日本の老舗文具メーカー「ぺんてる」が、その技術の粋を集めて作り上げたフラッグシップモデルだ。その最大の特徴は、他の追随を許さない2つの革新的な機構にある。

機能①:自動で芯が出てくる「自動心出し機構」

これがオレンズネロを唯一無二の存在にしている「魔法」のシステムだ。

最初に一度ノックするだけで、あとはペン先が紙から離れるたびに、内部の機構が自動で少しずつ芯を送り出してくれる。つまり、芯がなくなるまで、一度もノックする必要がない。

これは、ペン内部の「クラッチ」が芯を掴み、ペン先が紙から離れるわずかな瞬間に、重力と内部のスプリングの力でほんの少しだけ芯を前進させる、という非常に精密な仕組みだ。集中して問題を解いている時に、カチカチとノックするあの一瞬。あのわずかな時間で、僕たちの集中力は確実に途切れている。その「途切れ」を完全になくしてくれるのが、この機構の真の価値だ。

機能②:そもそも芯が折れない「オレンズシステム」

オレンズシリーズ共通の強みが、この「オレンズシステム」

ペン先のガイドパイプが芯と一緒にスライドすることで、常に芯を保護してくれる。これにより、0.2mmや0.3mmといった極細の芯でさえ、不思議なくらいに折れない。

芯の減り具合に合わせて先端のパイプが一緒にスライドしていく。0.2mmなど極細はもちろん、今回僕が選んだ0.5mmでもその恩恵は大きい。計算問題の佳境で、思わず筆圧が高まってしまう瞬間でも、芯折れを気にせずガシガシ書ける安心感は、精神的なストレスを大きく軽減してくれる。

【本音レビュー】会計士受験生が使って感じたメリット・デメリット

さて、ここからが本題だ。過去の失敗と、淡い期待を胸に、僕はここ最近、日々の勉強でオレンズネロを使い倒してみた。その結果見えてきた、リアルな光と影を正直に語りたい。

〇懸念だった書き味は、驚くほど改善されていた
〇「ノックしない」は、想像以上に快適だった
〇Amazonなら定価より千円以上安く、2,000円以下で買える

〇なぜか、強く握ってしまい疲れる
〇4Bの芯でも、思ったより濃くはない
〇ノートの最後のページなど、不安定な場所では書きづらい

メリット①:懸念だった書き味は、驚くほど改善されていた

まず、僕が一番心配していた「ガイドパイプが紙に擦れる感覚」。

結論から言うと、これはほとんど気にならなかった。

もちろん、ジェットストリームのような、氷の上を滑るような滑らかさとは違う。シャープペンシル特有の、紙の繊維を感じるような「書いている感」はある。でも、かつて0.4mmで感じた、まるで黒板を爪で引っ掻くような「カリカリ」「ガリガリ」という不快な引っ掛かりは、0.5mmにしたことで劇的に改善された。これなら十分に許容範囲だ。

もしかしたら、僕が長い間シャーペンから離れていたせいで、感覚がリセットされていたのかもしれない。でも、過去に同じ理由でオレンズネロを敬遠した人がいるなら、0.5mmモデルは一度試す価値があると断言できる。

メリット②:「ノックしない」は、想像以上に快適だった

これは、実際に長時間使ってみて初めて実感した、最大のメリットかもしれない。

特に、財務や管理の計算問題を解いている時。連結会計のタイムテーブルや、標準原価計算のボックス図など、一つの設問を解くのにA4の計算用紙を一枚びっしり使うような場面で、その真価は発揮される。

集中力のギアがトップに入っている「ゾーン」の状態。その時、思考を止めずに、ただひたすらペンを走らせ続けられる。この「途切れない感覚」は、他のどんな筆記具でも味わえない。計算ミスが減った、とまでは断言できないが、少なくとも思考の中断によるストレスはゼロになった。 これは会計士試験の勉強において、計り知れないアドバンテージだ。

メリット③:Amazonなら定価より千円以上安く、2,000円以下で買える

定価は3,300円(税込)と、シャーペンとしては高級品の部類に入る。しかし、Amazonを覗いてみると、驚くことに時期によっては2,000円を切り、1,800円台で販売されていることも珍しくない。

勉強の効率を上げるためのツール、集中力を維持するための投資として考えた時、この価格は破格とも言える。ぺんてるの最高峰の技術と、勉強の集中力をこの価格で買えると考えれば、決して高すぎる投資ではない、というのが僕の正直な感想だ。

デメリット①:なぜか、強く握ってしまい疲れる

ここからは、使ってみて初めて分かったネガティブな側面だ。

万年筆やジェットストリームを使っている時と比べて、なぜかオレンズネロを握る指に力が入ってしまい、長時間の筆記で疲れを感じることがあった。

ボディが滑るわけではない。独特の12角形軸と金属と樹脂を混ぜ合わせた特殊素材は、むしろグリップしやすい。原因はおそらく、僕の精神的なものだろう。後述の「色の薄さ」を補おうと無意識に筆圧をかけてしまうのか、あるいはペン自体の18gという絶妙な重さがそうさせるのか…。

これは、僕がシャーペンに慣れていないせいかもしれない。でも、多色ボールペンのように軽く握ってサラサラ書く、というスタイルとは少し違う、という点は伝えておきたい。

デメリット②:4Bの芯でも、思ったより濃くはない

これは、オレンズネロのデメリットではないが、「柔らかい4Bの芯を使えば、筆圧をかけなくても濃い線が書けるのでは?」という僕の仮説。これは、半分当たりで半分外れだった。

確かに書き味はマイルドになる。しかし、期待していたほど文字は濃くならなかった。 ジェットストリームの0.7mmの、あのインクが紙に染み込むような漆黒の黒さに慣れていると、どうしても物足りなさを感じる。

それに2Bの芯と比較しても、「比べてみたら、こっちの方が少し濃いかも?」くらいの僅差だった。グラファイト(黒鉛)の限界なのかもしれない。濃さを最優先するなら、ボールペンに軍配が上がる。

さらに4Bは芯が減るスピードが速いので、自動芯出機構がなければ使いづらいかも?

デメリット③:ノートの最後のページなど、不安定な場所では書きづらい

これは意外な盲点だった。コピー用紙一枚なら、むしろ快適に書ける。しかし、ノートの最後の数ページのような、少しごわごわして完全にフラットにならない場所では、途端にペン先が不安定になり、書き心地が悪化する。

これは、常にペン先が紙に接地しているオレンズネロの構造上、筆記面が平滑であることが求められるからだろう。ガイドパイプが、ノートの段差に引っかかってしまうような感覚だ。しっかりとした筆記環境が求められる、少しデリケートなペンだと言える。

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結論:で、オレンズネロは「買い」なのか?

メリットとデメリットがはっきりしている、非常にピーキーなシャーペン。それが僕の結論だ。万人が絶賛するような一本ではない。でも、特定の条件下では、他の追随を許さない最高のパフォーマンスを発揮する。

こんな人には、最高の「相棒」になる

  • 長時間、集中して計算問題を解き続ける受験生
  • 0.3mmなどの極細芯を、折れるストレスなく使いたい人
  • 「最高の道具が、最高のパフォーマンスを生む」と信じられる文房具好き

こういう人は、一度立ち止まって考えた方がいいかも

  • とにかく滑らかな書き心地を最優先する人(ジェットストリーム派など)
  • 筆圧が極端に低い、または筆記具は軽ければ軽いほど良い、という人
  • シャーペン一本に3,000円の価値を見出せない人

最終的に、僕にとってこの買い物は**「かなり満足度の高い、良い投資だった」**と言える。

特に、普段からシャーペンで勉強していて、本気で会計士試験の合格を目指している人なら、一度は試してみてほしい。集中力が途切れないというメリットは、それくらい大きい。

ただし、他のシャーペンに比べて少し筆圧が必要で、手が疲れる可能性がある、という点は覚悟しておいた方がいい。

メリットとデメリットがはっきりしているからこそ、自分の勉強スタイルと照らし合わせて、じっくり検討する価値のある一本だ。

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オレンズネロという高級シャーペンを買ってしまったばかりなのに、「ロットリング600 3 in 1」が欲しくなってる。

あの金属製でカクカクしたソリッドなボディ。製図用ベースの信頼性。そして何より、あの圧倒的な格好良さ…。でも、価格もなかなかのもの。果たして今の僕に必要なのか、それともただの物欲なのか…。

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